10代からたわし作りをはじめて半世紀以上のベテラン職人・北山正積は、本物のたわしを作り続ける数少ない職人のひとりです。
普段は和歌山の工房でひとつひとつたわしを作っている北山ですが、実はスリランカでその名と技術を知る人が少なくありません。それはスリランカでは、パームたわしの原料となるヤシの実が豊富で、昔からたわし作りが盛んで交流があったからです。

ただ、スリランカでも人々の生活スタイルや時代の変化とともに、たわしの生産量や職人が減りつつあります。そんな中、現在残っているのは腕利きの職人ばかり。そんな職人たちに自身の匠の技を伝えて、高品質なパームたわしを作れないか。そしてスリランカのたわし作りを次代に繋いでいくことができれば、という思いから生まれたのが北山正積商店のパームたわしです。

北山の技術を食い入るように見つめるスリランカの職人たちが口々に発した言葉は「Noクチアキ！」。Noクチアキとはたわしの針金が見えないように、密度を保ったたわしのことです。北山正積商店のたわし作りと同じ工程で、すべて手作業で作られる高品質なパームたわし。日本とスリランカのたわし文化の発展を祈って丁寧に作られています。